"HELLS DEPT.CITY" Original Story Written by Ryuma Izuha & more

STORY 1 <CONTENTS-2

双方のキズが少し癒えるまで、岩山でビバークした。訳のわからないまま、ここまで走った者にとって手がかりは皆無だった。あの場所に戻ってみよう・・・・
半円と弓を絞る形となったデザートムーンを見上げながらそう考えていた。忌わしいその場所に意を決して戻ってみたが、やはりと言うべきか そこはモヌケのカラ。見知らぬマシンも無影灯すら、残ってはいなかった。フラスコやビーカーが床に散乱する。足で踏み潰したつもりだが、ウィールがジャリッとイヤなノイズを響かせただけ・・・
そこを後にし、街なかを転がしていると、あのクソレッテルが目に飛び込んだ。 真っ黒なクルマを、前後からバイオ団が挟んで押している。ギシギシと外骨格の軋む音がする。
その光景にサイクロプスの全身からまたドス黒い血が吹き出す。オートモービルじゃねぇ、ヤツは人だ・・・ そう思えた時、言葉よりもはやくバイオハザードのレッテルに頭から突っ込んだ。
横転したその者は、軋む音すら聞こえずに白煙とともに、死液を流していた・・・
仲間のバイオ団も、助けられた真っ黒なファルコンも異形の者を見る目でその場に立ちすくんだ。
バイオ団の生き残りが呻くように言葉を吐き出す。
血に染まるモノアイ・・・オマエは最強戦士・・・
怒りが静まらず、血がしたたり落ちる・・・まさに異形のバーサーカー。
ふたりはサイクロプスの目の動きより早く、そこから姿を消していた。

随分と探したよ・・・
ミッドナイトと呼ばれる頃、ソイツはやって来た。
まだ少し怯えたモノゴシ、くぐもったセリフ。
目線だけを投げたのだが、ソイツは続けて話し始めた。
どうやらバイオ団に突然、襲われたらしい。
病気の妹が食べたいと言っていた、肉まんを奪おうとしやがった。
肉まん・・・食べるのか・・・
そう聞いたサイクロプスに、あぁ、あそこのは特別デリシャスだぜ。
その答えはちがう。どうやって・・・っと聞きたかったのだが
もう聞かずにおく事にした。
あんたはオレと妹、ふたりの命の恩人だ。
そう言う真っ黒なファルコンをギッとモノアイが睨みつける。
オマエ、ひるんだろう・・・オレは異形のモノ・・・
そんなヤツに恩なんか感じてんじゃねぇよ。
バツが悪くなったのか、いたたまれずファルコンは逃げていった。
朝一番、岩山の上で叫ぶ声がする。
正面を向いて、サイクロプスを見据えている。
オレは恩義がある・・・そう叫ぶとキュッとボディを見せた。
真っ黒ではなくなっている・・・ひとつ目にクロスボーンのタトゥ!
オレがあんたにうけた恩義はこれと同じ、一生消えるもんじゃねぇ!
そうして、サイクロプスに仲間が増えていった・・・

バイオ団は成す術をなくしていた。
サイクロプスと自分達とでは、圧倒的な力の差があった。
引っ掛けられただけで、横転、陥没、白煙・・・
突進されようものなら、それはまさしく死を意味していた。
とんでもない最強戦士を創ったものだと、自らの行為に恐怖した。
そのうえ、賛同するものが現れ軍団を形成しはじめた。
恐怖はひとつの閃きを生んだ・・・とんでもない方向へ・・・

あんたと思って声をかけたら、無視されたぜ。違ったかい?
サイクロプスはそう仲間のファングラに言われ、睨みながら、
どこでだ・・と問いただした。
街のビルの・・・と言い終えるより早く、サイクロプスは街へ向かう。
ここでのオレは異形・・・イヤな予感がしやがるぜ・・
街へ着くなり出くわした、赤黒のマーブル、ドラッグバスへ体当たりをくらわした。
体格差ならドラッグバスがはるかに勝るが、加減をしたのにその下半身はへしゃげていた・・・
オイ、オマエ・・・オレがもうひとりいるそうじゃないか・・
バイオ団のレッテルをグイグイ押しながら問いつめる。
震える声で答える・・・知らないです・・・あなた以外はいませんよ・・・
怒りでサイクロプスが鮮血に染まりだす。
聞かれてもいないのに、ドラッグバスはゲロし始めた。
ドラッグのやりすぎのように・・・
あんたの細胞が残ってたんだよ・・・おれらはバイオ団・・・わかるだろ
あんたのクローンさ・・・
なんだと、テメェそれじゃ!!
はい。ウソつきました。さ〜せん。
聞き終わるが早いか、全力でドラッグバスへ突っ込むサイクロプス。
横転、白煙・・・死液を流していた・・・
なんて、謝り方だ・・オレの復讐に容赦はねぇ。
ひとつ目に血がしたたっていた。

 

自らのモノアイでソレを捉えた時、サイクロプスは硬直した。
アレが今のオレの姿・・・
その戸惑いをソレは見逃さなかった。全力で体当たり、衝撃が全身を貫く。
怒りではなく全身からドス黒い血が吹き出す・・・
この体になってから初めて受けた、敵からの凄まじい衝撃。
横転だけはせず、持ちこたえたサイクロプスはソイツの顔を覗きこんだ。
脳まで改造されてやがる・・・そこに目は光ってはいなかった。
仲間に声をかける・・・手をだすんじゃねぇ・・オレでやっとだぜ・・・高らかな笑い声が聞こえた・・・バイオ団の親衛隊か。
失敗作は、オマエの方だよ。完全制御のブラッドコーティング・・・シャイニングレッドに光る・・ニセサイクロプスさ。
サイクロプスとニセサイクロプスの力くらべが続いている。
サイクロプスは声をあげた。バカじゃねぇのか・・・オレを失敗作と言うなら、なぜニセとつけてんだ・・・うぬぅ・・・バイオ団は反論を思いつかなかった。

ブラッドコーティングの制御が強すぎるのか、ニセとついた者の宿命か、わずかな力の差がきっこうを崩し、サイクロプスが押し勝つ。
白煙こそ吹かないが、ニセサイクロプスは気を失っていた。
サイクロプスはニセを連れ帰って再改造を施すことにした。
精神を操るブラッドコーティングは剥がされ、拘束具もスパイダーから1%へと変換された。シルバーに光る顔がサイクロプス団になった証のようだった。
もちろんクソレッテルも、ひとつ目のクロスボーンに染められた。
仲間はニセサイクロプスを親しみを込めてコピーなどと呼んでいた。
サイクロプスだけは、ソイツをブラザーと呼んだ。
あんたはそう呼ぶ資格があるよ・・・そういったシルバーの顔は目玉がなく無表情なのだが、微笑んでるように見えた。
しかし、サイクロプスにはイヤな予感がしていた。
コイツはひとりじゃ、すまねぇ・・・
自分のクローンが量産される。これもまたニセの宿命・・・
きっと6人ぐらいは創られるだろう。
命がけで片っ端から仲間にするか・・・オレの力が必要だ。
バイオ団にニセ軍団。サイクロプス団に量産型と呼ばれる
サイクロプスが登場するまで、時間はさほどかからなかった。



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HELLS DEPT. CITY ORIGINAL STORY EPILOGUE

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