"HELLS DEPT.CITY" Original Story Written by Ryuma Izuha & more

EPILOGUE

人々がまだ平穏に暮らしていた時代に、 カリスマ的存在の宇宙飛行士がいた。
名前はジェームス・D・カーティス。
名家カーティス家の次男として産まれ、数々の大宇宙航海記録をうち立て、人類で最も多くの宇宙を見てきた男と表され、後の生命移住計画、巨大宇宙船サイクロプス号のキャプテンとなった男。
人類の新たなる希望と呼ばれた。
彼を賞賛するものもいれば、うすぎたないアウトローと避難するものもいた。
だが、女にはもてまくった。趣味はガーデニングでハーブを育てること。彼をつけ狙うバウンティーハンターからはクソJ.D.C.と呼ばれていた。

キャプテン・カーティスは人類の代表として、エネルギーを使い果たした地球を捨て、大部分を他の惑星へ移住させるという人類の身勝手な計画の第一段階の責任を負わされていた。増えすぎた地球の人口を他の惑星に移住させ、分散しようという計画で。このときの人工893億8851万人。もはやこの数では人類は地球に巣くう病原菌ウィルスのような状況であった。

地球上のあらゆるDNAが他の惑星で生存できるかの実験のラボラトリーの運搬を任されていた。
彼はわずか数名のクルーを率いてこの「宇宙船地球号」とでも言うべき、地球上のあらゆる生命のDNA と冷凍生体サンプルと人類の希望を乗せて旅立った・・・。

目的地は惑星マサル。
天文学者、国際 勝(こくさい まさる)が発見した惑星。
東洋の文字で「勝」と書き(ビクトリー)の意味を持ち、欧米人には惑星ビクトリア呼ばれ、勝利の女神が住む星と考えられていた。
ここに人類が移住できる環境を生成するのが第一段階の目的だった。

その旅立ちから何年後かの地球では人類の運命を左右する大きなうねりが起こりつつあった。深刻な食料・飲料水問題、燃料枯渇問題、そして温暖化の危機をうけて国際政治的エコロジー・ムーブメントが起こり、地球規模のスモールサイジング化を目指し、ガソリン、天然ガスなどの鉱物資源を浪費するオートモービル、船舶、航空機、などの破棄が国際政治的に決議した。

公共交通機関に関してはエレクトロニクス化が完了していたが、それ以外の交通機関の動力源は鉱物資源を利用するのがまだ主流の時代であり、人々はまだエキゾーストノートを楽しんでいた。

しかし、それらオートモービルや船舶、航空機には地球全域安全航行システム、Free Usual Cruising Kaleidoscope Earth Reunion(通称FUCKER)というAI(人工知能)が制御しており、地球の何処にいても運転手が飲酒や居眠り、または、薬物を使用している場合であっても、衝突事故を起こすことなく近隣のマシンたちとコミュニケーションを取りながら、目的地へ自動でたどり着けるシステムの組み込みが義務づけられていた。

また、人類が気付かないところで、AIたちは自らが独自の強大なネットワークと大小あわせて数千万単位のコミュニティーを形成していた。このネットワークやコミュニティーの存在を公式に認識するものはなく、一部のサイバーネットワーカーの間でのみ囁かれている存在だった。

この人類の無知な政治的決断である「世界的破棄政策(ワールド・スモールサイジング・プロジェクト)」に対して、AIたちが自らのネットワークを駆使して人類に戦いを挑んできた。この機械たちの反乱の鎮圧を試みた人類であったが、地球上のあらゆる場所や、人々が暮らしの中で使用していたLANシステムや携帯電話、家電に至るまでにネットワーク網を拡大していたAI・FUCKERの反乱を止める手だては、もはや人類にはなかった。電子レンジですら人類の最強の敵となっていた。

反乱行動の中でも最も酷かったのはAI・FUCKERが世界各国の原子力発電所のメルトダウンを起こしたことにあった。
地球のあらゆる地域での原発のメルトダウンにより、戦うことなく、また軍隊をも形成するまもなく人類軍は終焉を迎えるに至った・・・。
いち早くこの事態に気づき、地下に潜った各国のハッカー集団を除いて。

やがて地上ではマシンたちによる生物狩りが始まっていた。
さらなるAIの進化を求めAI・FUCKERが目を付けたのは「生物の脳」であった。
自らのボディーに生物を取り込む生体改造手術が行われ、試行錯誤の後についにAI・FUCKERはこの実験に成功した。
もはやAI・FUCKERは人類が到達できなかったレベルまでに進化していた。
マシンに捕虜にされていた多くの生物がこの改造手術を施され、コンピューターとして稼働し、さらに巨大で高度なネットワークの構築が進み、カオス理論までコントロールしようとし、もはや地球上では「偶然」に起こることすらない状況を創りあげようとしていた。

一方、人類、いや、もはや地球上のすべての生物の救世主となったキャプテン・カーティスは冷凍冬眠カプセルに眠り、遠い惑星マサルへの航海の途中にいた。
この船の存在を把握していたAI・FUCKERはこの生物の宝庫である、宇宙船サイクロプス号を地球へ呼び戻すべくコントロールを試みたが独自の進化を遂げていたAI・FUCKERに対して、拒絶反応を示したサイクロプス号のメインコンピューター・マリアによってその試みは妨害されたが、AI・FUCKERからのファッキング攻撃によりサイクロプス号はすでに惑星マサルへの航路を外れてしまっていた。自らの修復能力により航路復旧を試みるもむなしくサイクロプス号はやがてブラックホールへと墜ちていった。

何年もの間、異次元をさまよっていたサイクロプス号であったが、ある日、外部からの意識体のアクセスにより、強靱なセキュリティーと高度な知能を持つメインコンピューター・マリアだったが、なぜか抵抗することもなく、そのアクセスを受け入れ、キャプテン・カーティスの冷凍冬眠が解除された。彼は眠ったまま、潜在意識の中で、「神」とでもよべる意識体との遭遇を果たした。彼らは何ヶ月にも渡り、テレパシーを用い会話をし、人類の経緯や未来について潜在意識の中で、語り合った。やがてカーティスの意識は覚醒し、脳のあらゆるエリアを使用できるように訓練を受けた。

やがて深い眠りから目を覚まし、意識を取り戻したキャプテン・カーティスはクルーたちの冷凍冬眠を解き、まだ人類の科学レベルでは、成しえていなかった異次元からの脱出に成功。航路復旧の作業にあたった。航路復旧のプログラミングを終え、再び冷凍冬眠カプセルに戻るクルーたち。しかしこの航行プログラミングは地球へ向かってプログラミングされていた。

一方地球上では、マシンの支配繁栄もバランスを崩していた。
地球は、先の温暖化、放射性物質の拡散、それにより誘発された大地震や火山の噴火により猛毒ガスが大気を覆い、それまで生物が暮らしていた状況とは大きな変化をとげていた。この状況が長引けば「地球浄化」までに何百万年もかかるような悪化の一途をたどっていた。
またマシンたちの天敵はこの環境下により急速に進む「酸化」であった。彼らはすでにサビはじめ、朽ち果て、徐々に数を減らしつつあった。そして年に一度マシン同士の大戦争(ゲーム)を楽しんでいた。彼らのゲーム好きは取り込んできたコンピュータの中にゲーム機器も多く、それらに「モンハン」がプログラミングされていたのも原因だった。
そして何よりも懸念されるのは、自らをカスタマイジングし、エネルギー源を核分裂に頼っているFUCKERの巨大な惑星規模のメルトダウンであった。

この事態を地下に何世代にも渡り潜んでいたレジスタンスは好機とみてとり、マシン狩りも始まっていたが、マシンたちのネットワークや力はまだまだ強く、人類の勢力拡大までには至っていなかった。1つの小さなマシン(パッソルほどのマシンにチワワの脳から創ったコンピューターを仕込んだぐらいのマシン)を倒すのに3人の命を落とすようなペースであった。無力なレジスタンスたちは救世主の出現を待ちわびていた。

やがてサイクロプス号は地球に帰還、不時着し、強制的にAI・FUCKERにより冷凍冬眠カプセルは解除され、すべてのクルー、すべての生体サンプルはこの高濃度放射能に汚染された、生物が呼吸すらままならない地球上に解き放たれた・・・。このときメインコンピューター・マリアはキャプテン・カーティスによりシャットダウンさせられ、甲殻保護プログラミングにより守られていた。

キャプテン・カーティスはこの地上の強烈な放射線により頭蓋骨が変形し、片目を失った。AI・FUCKERが操る地上のドクターマシンはカーティスの危機を見て取り、即座にマシンへと改造手術を行った。
後に、この時キャプテンが装着していたサイクロプス号のユニフォームに貼られたバッチから彼のことを「サイクロプス」と呼ぶようになり彼のシンボルとなった。
しかし彼は異次元空間への旅路で遭遇した意識体に憑依されており、度々意識の錯乱が起こり、自らの中に潜む意識と格闘していた。
それは、マスターの教えに忠実に従うことと、自我の葛藤と戦っていたというのが正しいのかもしれない。

キャプテン・カーティスはマシン・サイクロプスへと生まれ変わり、この時の手術の後遺症と後にJ.D.C.13という地球の涙とでもいうべきオイルに覚醒し、彼の中から目覚めた、堕天使ルシファーと名乗るサタンの意識体に支配され、地上にいるすべてのマシンを七日間で撲滅させ、焼き払い、地下で生き抜いていた人類の姿を確認するや、眠らせていたマリアを地上で再起動し人類に託し、自らはメインAI・FUCKERをサイクロプス号に取り込み、宇宙空間へと移動させ、自爆した。彼の肉体は失われたが意識体はまた宇宙空間へと戻っていった。

やがてこの残骸が衛星となり、その美しい姿から、一つ目の彼を称え、衛星MONOと呼ばれ、後にMOONと呼ばれるようになった。

この七日間により、人類の言うところの「私たちの地球」は取り戻された訳だが、この後も人類は何世代にも渡って何度もこのような過ちを繰り返し、現在に至っている。
そして、その度にあの「意識体」は姿を現していた。私たちが「イエス」としてあがめるその姿こそ「サタン」の姿そのものなのかも知れない・・・。
イエスは目に見えない存在であるがサタンは人に憑依し、その姿を垣間見ることができた。

hells dept. cityに登場する多くのキャラクターはマシンであり、オートモービルであり、生命体である。このクリーチャーたちのレプリカを生産し、後世にこの物語を伝えてきたのはhells dept. cityに残されたストーンモニュメンの予言にしたがったからである。
遙か昔からhells dept.cityに点在するストーンモニュメントを立てていった人物はキャプテン・カーティスの遠い祖先であるジーザス・D・クライシスであるという伝説が残る。

また、私たちはこの同じ過ちを歴史から学ぶことを忘れてはいけない。hells dept. cityのクリーチャーは人類のトレーニング・デイの偶像そのものである。
何者が神で何者が悪魔なのか、そしてその表裏一体の存在こそが人のこころに潜むことを・・。

もしも自分の価値観や見る目に不安を感じたら、鏡を見て自分の目にハエが留まっていないか確認することをお奨めする・・・。



FUCK THE H.D.CITY CYCLOPS FOREVER...


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HELLS DEPT. CITY ORIGINAL STORY EPILOGUE

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